ここでは、犯罪被害に遭って刑事告訴を考えている方のために、告訴状を提出するデメリット・注意点をまとめました。
現在告訴を検討している方、告訴することで何かデメリットは生じないかと不安を感じている方などは、ぜひ参考にしてください。
告訴状を出すことのデメリット5つをチェック!
犯人の処罰を望んでいるけれど、自分にとって何かデメリットはないだろうか…と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
たしかに、告訴状を出すことのデメリット・注意点として考えられるものはいくつかありますが、それ以上のメリットがある場合も多いので、各デメリット・注意点について以下でくわしく見ていきましょう。
デメリットその①:受理されづらい
告訴状は、なかなか受理してもらえないことも少なくありません。
警察は告訴状を受理したら必ず捜査を実施しなければならないため、告訴状の受理には慎重な姿勢を示すことが多いのです。
捜査を約束するものではない「被害届」に比べると受理してもらえないケースも多いということを知っておきましょう。
デメリットその②:一般的に作成費用がかかる
上で説明したとおり告訴状は受理のハードルが高く、とくに弁護士や行政書士などに依頼せず自分で作成・提出した告訴状は受理してもらえないケースが少なくありません。
しかし、専門家に依頼するには当然費用がかかります。
とくに弁護士は高額で、弁護士に告訴のサポートを依頼すれば数十万円の費用を支払う必要が出てくるでしょう。
そのため、金銭的賠償を求めている場合は、その額と弁護士費用との兼ね合いも考慮しつつ、民事訴訟など他の方法も検討することをおすすめします。
デメリットその③:金銭面の被害回復がされないこともある
告訴状が受理されて捜査が実施され、最終的に裁判が行われる場合、その裁判で争点とされるのは犯罪の有無や内容、刑罰についてであり、被害者が金銭的な被害を受けていてもその回復について問われることはありません。
ただ、一部の犯罪においては損害賠償請求の審理を刑事公判手続きと同じ裁判所に担当してもらえる「損害賠償命令制度」もあり、一概に金銭的な損害の賠償がまったくされないというわけでもありません。
デメリットその④:不起訴になる可能性もある
告訴状が受理されると必ず捜査をしてもらえますが、検察官により「不起訴」になることもあります。
不起訴になれば、犯人が処罰されることはありません。
ただ不起訴になっても、検察審査会に審査の申し立てをしたり、民事での損害賠償を請求したりする方法も残っています。
デメリットその⑤:内部事情が知られることもある
社内の横領事件などでは、告訴状が受理されて捜査がスタートすると、捜査機関が会社に立ち入ることもあるでしょう。そうすれば事情を知らなかった社員や取引先などに内部事情を知られる恐れがあります。
さらに、ニュースになった場合には、広く世間に事件が知れ渡ります。
こうしたリスクがあることも知っておかなければなりません。
それでも刑事告訴にはメリットが多い
ここまで告訴状を提出することで考えられるデメリット・注意点を紹介してきましたが、それ以上のメリットも刑事告訴には多くあります。
たとえば、以下に挙げるようなものです。
★必ず捜査される
★犯人の逮捕・処罰が期待できる
★精神面での被害回復が期待できる
★今後の犯罪被害防止につながる
★結果的に示談金などの金銭的補償につながることもある
メリットとデメリットの両方を把握したうえで、現在の状況や自分が望んでいる結果などを考え合わせ、告訴をするかどうかを決めましょう。
まとめ
今回は、告訴状を提出するデメリット・注意点、またそれを上回るメリットについて紹介しました。
最後に、内容をおさらいしておきましょう。
■告訴状の提出には「受理されづらい」「一般的に作成費用がかかる」「金銭面の被害回復がされないこともある」「不起訴になる可能性もある」「内部事情が知られることもある」といったデメリットがある
■デメリットがある一方で、「必ず捜査される」「犯人の逮捕・処罰が期待できる」「精神面での被害回復が期待できる」「今後の犯罪被害防止につながる」「結果的に示談金などの金銭的補償につながることもある」などメリットも大きい
■メリットとデメリットの両方を把握したうえで告訴を検討することが大切